兜町(茅場町駅)を中心として、東京メトロ沿線の雰囲気を写真とともに現地からお届け。経済指数では分からない視覚的情報も発信しています。
経済について思うことや地域の隠れた穴場のお店等も合わせて紹介しています。
私たちが、日頃接する他人をどのような情報によって、どのように判断・理解しているか、
そして、その判断・理解をすることの意味について考えてみる。
また、私たちは、自分自身のことを他の人を理解するのと同じような方法で
理解する(「自己知覚」と呼ばれている)こともある。
私たちは、生活するために目や耳など、いわゆる“感覚器官”を使って
外部にある対象から様々な情報を受け入れている。
しかしながら、それらの情報をただ受け入れているのではない。
それらの情報に自分自身の経験や知識を活用して、対象をみているのである。
例えば、スーパーでリンゴを買う場合、私たちは、丸い、つやつやしている、
傷がない、赤いというような情報を目から入手する。
これと同時に、経験や知識を使って、こうしたリンゴはちょうど食べ頃で、
おいしいはずだと判断する。
このように私たちは、情報を経験や知識を使って自分の生活に役立つように意味づけ、
価値づけているのである。
人を判断・理解する場合、他の生命のない対象物の場合とは異なり、
私たちは、その人の行動はその人の意図によって自発的に起こされたと判断してしまう。
そして、その人が何を行ったかをみるだけでなく、なぜそれを行ったか、すなわち、
原因を見極めようとする。
この原因を見極めることが、その人を理解する上で非常に重要な手がかりとなるのである。
では次に人を判断したり理解したりするときの、具体的な心理について説明していこう。
第一印象は何で決まるか
最初の出会いで何を見つけるのか?
私たちは、最初の出会いで、その人についていわゆる「第一印象」をもつ。
そのようなことは、あまりにも日常的に頻繁に生じることで、
第一印象をつくる心の動きを意識するようなことはない。
しかしながら、社会心理学の考えによると、第一印象を意識する際にも
ある一定の心の動きがあることがわかる。
私たちが第一印象と考えているものは、例えば“穏やかな”、
“暖かい”人というような性格特徴、
また“頭のよい”人というような知的特徴、
そして“エネルギッシュな人”というような意欲的特徴などである。
このような特徴に共通するのは、人の心の中にあると私たちが考えているものであり、
直接的に観察できるものでないということである。
それでは、こうした特徴を、どのようにしてさぐり当てるのだろうか?
私たち直接的に観察できるのは、その人の表情、言葉遣い、しぐさなどである。
しかしながら、観察したことからすぐそれらの特徴を読みとることはできない。
例えば“頭がよい”と判断するためには、自分の経験、知識などを活用して、
その人の言葉の種類の多さ、言葉の使い方などから、
“言葉が豊か”、“論理的な話し方”などの判断をする。
さらに、その判断に基づいて“頭がよい”と推定するのだ。
このように、観察したこと(情報)を経験・知識に基づいて判断し、
その判断に基づいてその人の特徴を推定しているのである。
また、これらの特徴には、安定して変わりにくいという性質もある。
このような、その人自身の性格や意図という安定した性質をもつ特徴を、
私たちが見出そうとする理由については、次回にしましょう。
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